今は亡き(^^;)南海ホークスのオールドファンが何やら昔を懐かしんでいるようだが、確かに門田のような素晴らしい空振りを見せてくれる選手がいないというのは、わざわざ球場まで行く気がしないという事であって、いくらドームだすごいぞって言われても、それはプロ野球の喜びとは違うのである。ああ、嘆かわしい。

というわけで話は突然、私ふとんが近頃に見た夢の件であります。

そんなもん腹の足しになるかいと仰る向きもあるでしょうが、まあそう言わずに読みなさい。（つまり、無理強い）

第一夜

そういえば私の父親は二年か三年位前に死んでたな、という事をふっと思い出す（注・ほんとは生きてます）そうやそうや、死んでたわ。ありゃー、すっかり完全に忘れとったな、おかしいなー。なんでこんなに完璧に忘れてたんやろう？

しばらく考え込む私。やがてはたと膝を打ち、

あっ、そうか。お葬式をしてへんからや。うんうん、お葬式してへんわ、そう言うたら。…なんでしてへんのや？お母ちゃんも忘れとったんかな？でも今から葬式いうのもアホみたいな話やし。まあ、しょうがないか。

あっ、でもこの前、お義父さんに「あちら（実家）の方は皆元気にしてはるんか？」って聞かれた時「はい、元気です」て言うてしもたぞ、思いっきり。しまったな〜〜〜。今更ちょっと忘れてたんですなんて言うのもヒドイ話やし。ありゃありゃ、困ったね……

第二夜

太陽の塔がある。太陽の塔と言えばもちろん、大阪は千里の万博公園にある故・岡本太郎作のアレである。

で、その太陽の塔は首をゆっくりと前に傾けて来たかと思うと、クチバシ（あったのだ）でそこいらにある草をつんつんとついばみだした。

黄昏を背景に、もくもくと草をついばむ太陽の塔を見て私は思った。

これって草食やったんか…

第三夜

私とミック・ジャガーはマブダチである。公演の為に来日したミックや他のメンバーと共に私は街へと繰り出す。もちろんお忍びだ。目の前にいるミックは私の知っている（現実の）ミックと少し顔付きが違うようだが、まあそんな事はどうでもいいか。とにかく彼は音楽にたいしてずば抜けた才能を持っている素晴らしい人物なのだ。ビートルズでデビューした後、カーペンターズで活躍し、そして今のローリング・ストーンズという華やかな経歴からもそれは充分にうかがえる。

私達は楽しく街を散策していたのだが、細い裏道に入り込んだ時である。見知らぬ男が近づいてきたかと思うと、パンッと銃声がしてミックが倒れてしまった。

「ミック！！」

私はミックの上半身を抱き抱えた。彼は目を閉じて動かない。撃った男は皆が茫然としている間に逃げたようだ。しかし、今はとにかく消防車（なのである）を呼ばなければ。

私はミックを抱えながら、ストーンズのメンバーに叫び続けた。

「ひゃくじゅうきゅうっ…いや、ワンワンナイン！ハリー、ハリー！ワンワンナイン、ワンワンナイン……」